プロローグ
2000年当初の段階では南部乾燥地帯のゴデの病院支援をテーマにNPO法人として携帯レントゲンの寄付をおこなうことから始めました。飢餓、病気、伝染病、作物不作など主要な問題のほとんど原因が近郊を流れるチェベレ川の水を浄水することなく直接飲料することに起因することがわかり、現地から「水をなんとかして欲しい」との切なる要求に応える形で調査、計画が進められました。
プロジェクトのポイント
1:より多くの人々に安全な水を供給すること
水質の評価や基準には様々なものがありますが、飲んで安全な水をより多く供給することを第一の目的としました。これにより、先進国で言う"おいしい水"を供給するには複雑かつ大規模な設備が必要とされますが、現地の住民、政府の参加で安全性を満たす大型プラントを安価で実現させました。
2:エチオピアで水の産業の育成
援助に頼った仕組みができてしまっていることから水質管理、供給を自分達だけで行う機会が失われており、今回のプロジェクトを契機にエチオピアの主導によって全国に安全な水供給事業が施工されることを目指しました。
具体的には現地政府ジジガ、ゴデ事務所に水質検査のラボラトリーを設置するノウハウ、機材を提供し、日々水質をモニターする仕組みを作ること。
エチオピアでメンテナンスのみならず同等の浄化装置を制作するノウハウを提供し、水の産業が起こる手助けをすること。
そのため3種類のカスタムメイドのエチオピア向け水質処理装置を新たに設計し、そのうちの1つではある最初の1ユニットは日本で制作輸送し、2機目以降を現地生産する計画を立案。
3:開発方針
先進国の浄水装置は進んでいる面と、自然環境が守られているエチオピアでは無縁の、産業廃棄物などの弊害に対応する為に高度化しています。その為日本国内でのシステムはそのままでは現地に適応しません。また、あまりにオートメーション化されている為に情報インフラの高度な整備などが前提となっている為、現地に適さないことも挙げられます。エチオピアの水の管理は、エチオピアに適した手法で、現地政府の主導で段階的に開発すること以外に、全国的な水の問題への解決は難しいことから、あくまで共同事業として推進し、NPO高麗、NPOいのちはパートナーであることに徹底した。まず塩害から地下水の利用は不可能であり、かつ近郊を流れるチェベレ川は世界でも最悪の濁度という状況で、古典的な緩速ろ過システムにて沈殿槽、ろ過層の工事施工を現地のマンパワーで行い、日本側では半分マニュアルではあるが機械式の汚泥を処理するユニットを新設計し全体の浄水プラントの計画立案を共同でおこなった。
2006年5月、日本からDASCO(大学産業株式会社:静岡県浜松市)曾布川社長、江塚技術部長による現地最終調査のため、NPO高麗スタッフと共にエチオピア、ゴデを訪問。
read more2007年6月、エチオピア向けに数年間かけて独自に開発した汚泥かき寄せユニットが完成。 2007年8月、エチオピアから4名の研修スタッフを受け入れ、浜松にあるパートナー会社 DASCO(大学産業株式会社)にて研修を実施しました。
read more2007年11月、安全な水を常時供給することが事業の技術的な目標であり、日本から7名を派遣し、エチオピア滞在10日間による現地工事を実施しました。
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